2017年開発協力プレスツアー(シエラレオネ)の実施

平成29年6月9日
5月29日から31日),現地メディア向けプレスツアーを実施し,新聞4社4名のジャーナリストとカメラマンが参加しました。このプレスツアーは,日本の開発協力が現地メディアで取り上げられる機会を増やすとともに,シエラレオネ共和国の政府関係者,知識層およびシエラレオネ国民への情報発信を強化するためのものです。

プレス一行は、フリータウン市、ポートロコ県、トンコリリ県、カンビア県、ポートロコ県を訪れ、平成26年度緊急無償資金協力「西アフリカ諸国におけるエボラ出血熱対策のための緊急無償資金協力」、平成28年度補正予算「シエラレオネにおける防災、災害応急能力及びコミュニティレジリエンスの強化」、平成27年度草の根・人間の安全保障無償「トンコリリ県ヨニ首長領における稲作農家のための農作物貯蔵庫と乾燥用床施設の建設計画」、平成28年度補正予算「保健システム強化及びコミュニティー主導の開発」、技術協力プロジェクト「シエラレオネカンビア県地域開発能力向上プロジェクト」、平成28年度補正予算「食糧安全保障及び災害運営能力の再建」の視察を行いました。

1日目の様子
1日目は、平成26年度緊急無償資金協力「西アフリカ諸国におけるエボラ出血熱対策のための緊急無償資金協力」の引渡式。2014年に西アフリカ地域で猛威を振るったエボラ出血熱対策のため、救急車両20台の引渡式を実施しました。

2日目の様子
2日目は、平成28年度補正予算「シエラレオネにおける防災、災害応急能力及びコミュニティレジリエンスの強化」、を訪れました。日本ポリグル社の技術を利用した水の浄化システムを導入しているプロジェクトで、濁った水がきれいに浄化されるデモンストレーションに住民の方からも驚きの声が聞かれました。
また、午後には平成27年度草の根・人間の安全保障無償「トンコリリ県ヨニ首長領における稲作農家のための農作物貯蔵庫と乾燥用床施設の建設計画」の引渡式を行いました。穀物の保管倉庫と農産物を乾燥させるための施設建設及び耕耘機3機を導入し、今後農業生産環境の向上及び生産性が向上することが期待されます。

3日目の様子
3日目は、平成28年度補正予算「保健システム強化及びコミュニティー主導の開発」を訪れ、エボラ出血熱の流行で課題が明らかとなった保健システムを強化するためにコミュニティー主導で保健施設や井戸の設置が着実に進められており、住民からうれしい声が聞かれました。また、技術協力プロジェクト「シエラレオネカンビア県地域開発能力向上プロジェクト」を訪れ、パイロットプロジェクトの学校建設現場で校長先生から日本の支援に感謝の意が表されました。午後には、平成28年度補正予算「食糧安全保障及び災害運営能力の再建」を訪れ、栄養状態の良くない母子に対する食糧配布の現場を取材しました。

プレスツアー後、各紙では次々と我が国開発協力の取り組みが報道されています。多くの庶民が目にする新聞各紙で開発協力事業が取り上げられることで、シエラレオネ国民の我が国開発協力事業への理解もより一層深まったのではないかと思います。